先週末の3月3日はまた米国の利上げ観測弱体化による米株大幅高により、日経も朝から強く、GUからの大陽線という強い動きとなった。
このブログでも書いたが、結局2月22日の368円の下げがダマシとなり、虚を突かれてワンチャン28000円まで噴き上がったというかたちになった。
こういうのはダマシによる空売りの買戻しが大量に入るため、動物でも高くジャンプする前はいったん屈伸するように、 一気にトレンドが傾く可能性が高い。
これは日足レベルで三角保ち合いを上放れた形になり、もう少し長いスパンで見ても、このレジスタンスラインの後ろ延長線上にある昨年8月17日の高値29222円からのレジスタンスを大陽線で抜く非常に強いかたちとなっている。
ただ週足で見ると、2021年9月17日の高値である30795円(菅元総理退陣バブル)からのレジスタンスラインは抜けきれておらず、おそらく28500円あたりに次の壁があるように思える。
それを抜けてくると、30000円が見えてくるのかなという感じ。
一方、引けてから先物がさらに上がり、28200円まであったので、週明けは28000円台からのスタートとなりそう。
恐怖と欲望指数も、一時はずっと70以上に張り付いていて、これで2月末にロシアが大きく動いたりしたらヤバいんじゃないのか、と思われたが、ここにきて50近くまで下げてきており、まあ悪くはない状況。
結局2月の日経平均は、表面的にはアメリカの金利云々というのはあったが、根底で燻っていたのは、次期日銀総裁問題とロシアウクライナ問題、それに付随して気球云々の米中問題があった。
そのへんがとりあえず一旦はひと段落したということで上放れたと思われる。
今後の焦点は3月9日、10日に開催される日銀決定会合ということになり、黒田総裁最後のそれとなるが、次期総裁候補の植田氏の先日の所信表明からしても、ここでその所信表明の内容を覆すようなサプライズは、いくら黒田さんとはいえやってこないだろうというのが大方のコンセンサスとなっている。
ただ、サプライズ好きな黒田さんゆえ、なにもしてこないとも言い切れないのが恐いところでもある。例えば昨年12月に続いての長期金利の変動幅の上限を上げるとか、イールドカーブコントロールの撤廃だとか。
そう考えると今週はなかなか神経質な動きになりそうだ。